「事業の目的は顧客の創造である」
P・F・ドラッガーのコトバが胸に響いたのは会社を始めるずっと前のことでした。
顧客を中心に物事を考え始めた30代のころです。
保険営業をしていた約二十年前、国内に保険営業は約40万人。
極端に言えば保険会社の名刺を渡すだけで相手が逃げていく…そんな時代です。
ほどなくバブルも崩壊し、依然売り手が多いなか顧客を作り続けるには相当な工夫が必要でした。
所属の保険会社は日本では無名の外資。
いままでのように保険営業マン(レディー)から
「情熱的な勧誘や売込みをされる」という顧客の既成概念をどう変えてもらうか。
どうしたら信頼できる相談相手として顧客から選んでいただけるかを日々考えました。
見込み顧客を探し、顧客に寄り添い、欲しているものをトコトン掘り下げ、欲しいと思えるものを提供する。
そして選んでいただき納得してご契約いただく。
顧客のライフプランをご支援する社会性のある仕事だと確信しました。
仕事を通じて多くの個人法人の顧客と出会い、選んでいただき、
ほんとうに大切なことは(お金をいただく)販売時点の成否ではなく、
顧客が購入した後に十分な成果や満足を得られたときなのだと気づきました。
いわゆる契約書に印鑑を押すときではなく、後々保険が役に立ったと顧客が思えたときがゴールだと。
保険の営業を長く続けられたのは、一重によい顧客に恵まれたことにあります。
お互いの考えを認め合うことが出来たお客様が多かったことには本当に感謝しています。
長期的に支援させていただくというのは、逆に顧客から見れば長期にフォローしてもらうこと。
お互い人としてフラットに尊重し合えないと成立しません。必要以上にへりくだる必要もありません。
本気で顧客を支援するなら顧客と目線が同じにならざるを得ません。
事業や生活をするうえで必要なものを市場価格で買う。
社会生活のなかでは皆お互い顧客のときもサービス提供者のときもあります。
サービスに対して納得して対価を払うのはフラットな関係です。どちらが偉いという事はないと思います。
お互いに必要とする関係。そういった顧客との関係構築が、
仕事の誇りと顧客へのコミットメントを実現する土台となります。
「顧客第一」というよりは「顧客中心」で物事を考えてきました。
「企業は社会の一機関である以上、事業の目的を社会に求めなければいけない」P・F・ドラッガー
顧客を作ることが社会に役立つことになります。
企業はそこで働く人達も良き消費者になるよう支援していかなければなりません。
相手のことを考える必要がある場面は沢山あります。
取引先はもちろん、協力者、社員、友人そして家族まで・・・
関わる人すべてを顧客のような存在と考えられれば壁を越えられるのではないでしょうか。
税理士・公認会計士の転職相談、採用支援ならREX
2014年1月14日火曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿