2011年8月8日月曜日

マーケット・バリュー

S&P(スタンダード&プアーズ)社が、米国債の格付けをAAAの
最上級からAA+へと1段階格下げしました。
ちなみ同じ格付け会社であるムーディーズはAAAに据え置いています。

私もその昔、外資のS&Pで言うところの、AA(ダブルエー)+か-
(プラスかマイナス)あたりの保険会社に在籍し、当時AAA格付け
の米国系生命保険会社は、トリプルAであることをTVCMで強く
アピールしていたのを覚えています。

認知度が高くない保険会社の営業サイドにいた私たちにとっては、
格付け上位のほうが、当然顧客からの信頼を得られやすいのは事実
でしたが、実際の財務健全性や将来性は知る由もありませんでした。

AAAの会社はその後、本国親会社のサブプライムローン問題の影響で
日本法人が売却され、現在A+(シングルエープラス)です。私が在籍
していた会社も、今は別の大手外資の傘下で格付けは当時と同じAA+に
あります。

しかし・・・
これらの差異にどれだけの違いと意味があるのか、全く判別不能です。

東京電力の格付けも最上級であったことは誰もが知る事実ですが、
原発事故を契機にS&Pの格付けはB+あたりに下がってしまいました。
1年前まで最も健全だった会社の格下げを誰が予想できたでしょうか。

投資判断は本当に難しいですが、何かの尺度が無いと価格は付け難い
ですから、格付けというのはなくならないのでしょう。

金融マーケットにはこういった格付けや評価機関があるように、
宝飾品、骨董品そして美術品にも尺度がありますよね。

私の最近の休日は、父が一人で住んでいた家の、値段の付かない
家具や調度品を処分することに費やされていますが、鑑定書が無い
宝飾品、作者不明の骨董品や美術品などは、両親が長年にわたって
買い集めた思い出の品として、その処分の仕方は悩ましいところです。

買った時高かったモノでも、現在買い手が無ければお金を払って
処分するしかありません。

中途採用の転職市場も、どちらかというと今は買い手有利なマー
ケット状況ですが、変なハナシ、市場を獲得できる営業力や、
海外案件に対応できる語学力のある人材の格付けが高いのは、
現在のマーケット・バリュ-がそこにあるという事なのです。

しかしながら人材採用において、普遍的な価値が人間力である点、
忘れてはいけません。どんな求人先も最後は人柄が重視されます。

ただし、人材採用の判断材料は先ずは職務経歴書と履歴書です。
相手に自分の価値が伝わるよう書かなければいけません。
思いを伝えることに神経を使いましょう。


何でも長年付き合って、ようやく価値がわかることもあります
けどね。 

夫婦の間柄がそうかな?

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