2011年8月15日月曜日

全力疾走

晩夏の蝉の鳴き声はどことなく寂しげです。
近くの公園でミンミン,ウァンウァン煩いほど泣いている木の下
では、泣き疲れて命枯れていく蝉たちの光景が目につくように
なりました。

蝉は命ある限り全力で泣き続ける、何とも健気で儚い生き物です。

蝉って何で泣くの?と子供に聞かれて、
人間に「もののあはれ」を教えるためさ、と分かった風に答え
ながら、蝉ほど全力では生きていないか、と思ったりして・・・。


テレビで見る甲子園球児達も、負けたら夢の世界から去らなけ
ればならないという切羽詰まった緊張の中、全力疾走と全力
プレーで私たちに感動を与えてくれています。

今年は東日本とくに北国のチームの健闘が目につきますね。
西日本より練習環境が良くない学校の躍進から、惰性に陥り
がちな我々の日常にも、何か学べる事があるような気がします。

確かに他県からも有力選手を集めて、徹底的に鍛えた結果が出た
という事もあるでしょうが、理念と目標の無い組織には優秀な
人材が集まらないのと同じで、高校球児が抱く甲子園という大き
な夢を実現できるモチベーションがあればこそです。

中小企業での採用と社員の定着という永遠のテーマに対する答え
が、高校野球を見ても感じることができるような気がしました。

経営者には、組織の進むべき道を示し、社員とその家族の夢の
実現を背負って組織を先導する責任があるのだと思います。


さて、我が家では休日の夕食後、家族全員で散歩がてら
TSUTAYAにビデオ等を借りるため、大きな公園を通って行く
ときがあります。

ほとんどの道すがらは公園の中を歩きますので、夜は暗くて、
すれ違う人の顔は見えず、若い娘達だけでは心配です。

私のほうは、晩酌のお酒も入ってるし、もう夜も遅いから面倒だ
なーと思いながらも、用心棒役としてついて行くわけです。

それにしても命尽きた蝉が随分と沢山落ちていること。
ちょっと突いてみると、再びけたたましく泣いて暗闇に飛んで
消えて行きました。

娘たちはその光景に驚き、全力疾走でサンダルをパタパタさせて
その場から逃げ出し、暗闇の恐怖に慄いておりました。

蝉から学べるのは、まだ先のようです。

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