2009年12月14日月曜日

長所と短所

部下が今まで以上の成果をコンスタントに出せるようになったら
上司にとっては嬉しいものですが、人のマネジメントをする際は、
長所6割、短所4割くらいで見ていくと、人も減らず組織は良くなる
というようなことを、松下幸之助さんが著書で語っていました。

部下のやる気を殺がずにスキルアップを促すには、長所進展と
短所矯正の微妙なサジ加減が重要となります。少人数であっても
組織にはタイプの違う人たちが集まっていますから、やはり人を
見て法を説く部分があって当然でしょう。

給与や組織の安定はそこで働く動機付けにはなりますが、それ以上
頑張ってもらうモチベーションとしては、成果を上げるための突き動
かされる衝動や使命感があったほうがより強いと思います。

やはり心を動かす「理念経営」を真剣に行わないと、誰も人はつい
てこないのかもしれません。

どんな人材でも活用の仕方を考えてあげれば、組織の成長に貢献
するものと思いたいですが、松下翁の語る、知恵ある者にはさらに
知恵を出してもらい、知恵無き者には大いに汗をかいてもらうという
ことに尽きるのでしょう。


弊社がサポートする公認会計士や税理士などの有資格者候補者
の方々は、どちらかというとチームマネジメントよりは、個人として腕を
上げていく事に興味が先行している傾向がありますが、組織では30
代半ばを過ぎますと、マネジメント力や他人への心配りが要求される
ことが多いものです。

しかし、これも長所を伸ばしていく上で、本来得意ではない
「人の面倒を見る」ことを強いるよりも、顧客から求められる高度な
プロフェッショナルサービスに専心してもらったほうが生産性は高く
なる可能性があります。

スペシャリストコースとゼネラリストコースを平行して、どちらにも
リスペクトするような組織の仕組みが必要なのかもしれません。

今のような不況期は、本音は組織作りよりも個人のハイパフォーマー
採用を望んでしまいがちですが、実際は簡単ではありません。
好況期でも不況期でもハイパフォーマーが転がっているわけでは
ないからです。

今、採用は買手市場と言われますが、良い人はいつも売り手市場です。

やはり経験だけでなく、意欲のある人材に心血注いで、組織の理念を
刷り込んで活躍してもらうのが王道なのでしょう。

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