2014年12月22日月曜日

「教わるはタダ、教えるとトク」

忘年会で同世代と飲んでいると、最近の若者はイチから十まで教わらないと気が済まない、なんて話が出たりします。

昔からある、いわゆる近頃の若い者は・・・的な話題ですが、本質的に若者の行動は、世相を反映したものなので、気質の理解は必要ですよね。

たしかに、教えてもらうことが当たりまえの世の中。
ネットで検索しても答えらしきものが見つかりますから、あちこちぶつからずに最短距離を進むことが当たり前になってしまいました。

情報を提供してお金をもらうのは、懐かしき昭和の時代。いまや情報はネットからタダ同然。情報が集客のための手段になっています。情報を見に来るようサイトを工夫して、たくさんお客を集めて広告料をガッポリ、というようなビジネスモデルが主流になりました。

スマホ世代は、タダで教わることに慣れているわけです。
教えてもらうことに感謝が足りない、と感じるのは古い人間なのでしょうか・・・

転んだことのない子供はいないと思いますが、昔に比べたら擦り傷、切り傷は減ったような気がします。
昔の子供(私のこと)は、毎日外遊びをしていたので生傷が絶えず、家にはオキシドール(消毒液)やヨードチンキが常備されてました。
今じゃ家にありませんから。
転んでも、大怪我にはならなかったのは幸運でしたが、たいていのケガは治りますし、失敗から学ぶことも多かった。
今は失敗の回数が少ないから、失敗することがコワいんですね。

まあ、能動的に、失敗したいなどと誰も考えませんから、仕事の基礎や転んだ(失敗した)あとの挽回の仕方(事例)は、知っていると安心です。
考えてみたら、柔道の受身も大失敗しないための転び方です。
失敗したときの起き上がり方を、教えてあげておいたほうがよいでしょうね。

その基礎が大事なのですが、枝葉のテクニックよりも、考え方を教えるべきでしょう。
仕事については、手段が目的になっては意味がありません。幹部候補には手段の巧拙よりも、目的が何なのか理解してもらい、自律的な行動を促したほうが伸びると思います。

この際、教わるのはタダでもいいですけど、人に教えると自分のトクになることを知ってもらえばいいでしょう。
人に教えると感謝されますし、今度は教えてもらいやすくなります。
いま風にいえば、「有形無形のポイントを付与されることになるので、仲間には親切に教えましょう」と 考え方を伝えることだと思います。

さて、相変わらず大手企業の採用意欲は高く、来年も売り手市場と予想されています。
採用は重要課題ですが、それ以上に人が辞めない組織、人が育つ組織を作ることが勝てる企業なのだと思います。


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