2012年1月23日月曜日

市場価値

1月も後半になり、転職相談者が多くなってきました。
例年この時期、税理士・会計士の登録者数が増えてくる
のですが、繁忙期を前に転職市場についての情報を取り
にいらっしゃる若手会計人が多いです。

その際、ご相談者の会計士や税理士から聞かれる内容の
一つに、自分の現在の市場価値はどれくらいか、
というものがあります。

自分の市場価値???

大抵は、どれくらいの年収で転職できるでしょうか?
という質問だと思いますが、どうもこの質問に違和感を
感じてしまうのです。

果たして年収の高い=市場価値のあるところに転職する
ことがキャリアの成功なのでしょうか。

もちろん気持ちは分かりますので、そういった質問をさ
れると不快になるという訳ではなく、答え方がいろいろ
あるので、その伝え方が相談者によって違わざるを得ない
という難しさはあります。

様々な要素で採用時の年収条件が決まります。
ある意味、需給のバランスによる相場ですから、
幅があります。

候補者側の要素としては、年齢、経験、資格、そして
学歴や現職の社格など。

また、採用側の要素としては業種による報酬水準や採用
ポジションの緊急度などがあるでしょう。

上記の要素に加え、期待値というのもあるでしょう。

だからこそ、○○○万円から○○○万円くらいと幅を持
たせる答え方しかできません。

ただ、最近は年収相場もデフレ傾向でもあり、30歳前後の
若手会計人の転職動機が、年収偏重ではないことも事実です。

その他の動機としては、
現職が長期的に働く環境にない、
業務内容が自分の目指す道程にない、
他の業務スキルを身につけたい、
数年勤めて仕事内容にマンネリして・・・・

などなど理由は様々ですが、
潜在的には会社や組織からビジョンを示されないこと
への将来不安も大きいようです。

仕事に際し、自分のスキルを高める業務内容を重視する
有資格者と言えども働く組織の目指す方向性は重要です。

それには、ビジョンを語り、会社と働く社員とのベクトル
を合わせてモチベーションを高く維持させる施策が不可欠
ではないでしょうか。

成長を求めるならば、採用・育成の持つ意味は大きいと
思います。

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