2011年1月24日月曜日

有効求人倍率

税理士・公認会計士の転職相談、採用支援ならREX

最近の新聞紙上では、過去最低水準の大学生の就職内定率や、その対策、
既卒者採用の促進策など、若手人材の雇用に関する記事が目に付きます。

転職市場の真っ只中にいて感じますのは、単に求人数に対して求職者が
多いという「有効求人倍率の低下」だけでは済まされない根深い問題
があるということです。

つまり、「応募者の中に採用したい人材が少ない」という事が
新卒の内定率低下を招き、中途でも就職が上手く行かない人が多いと
いう原因になっているからです。

知人の大学生の息子さんは金融機関5社受けて3社の内定が出ましたし、
一般企業70社受けても1社も内定が出ない学生さんもいるようです。

弊社の転職相談者でも一人で何社も内定を獲る、何処でも欲しい人材も
いますし、正直ご支援が厳しい候補者がいるわけです。
この人材の2極化は、誰もが中流だった日本社会を崩し始めています。

それだけに、内定を出しても辞退される求人企業側としては、
求める人材は他社でも欲しい人材であると自覚して、自社の魅力を高め
ための創意工夫が必要だという結論になります。

弊社の自社採用についても然り。良い人材を採用するために、良い会社
にしていかなければなりません。


大手企業のみならず中小企業でも、採用する人材は誰でも良いという
訳ではなく、一定以上のマナーやコミュニケーション力など、対人
スキルを求めているということです。

ITが発達した功罪として考えられますのは、働き盛り層では労働の中抜き、
つまり知的労働者の求められるレベルが上がりルーチン事務作業者のコスト
低下を招いたこと。また若年層においては1対1のコミュニケーション力を
培う機会の減少が2極化の根底にあるのではないかと感じます。

新卒でも中途でも、欲しい人材は内定を沢山獲り、いつでも売り手市場です。
買い手市場で良い人材を採用し易くなったとは限らないのです。

受験でもそうですが、倍率よりも中身が合格基準に達しているかが肝心です。

「雲の上はいつでも晴れている」とはこういう事なのでしょうか。

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