2014年11月25日火曜日

「健さん」

高倉健さんが亡くなりました。
存在自体がカリスマで、映画俳優の代名詞のような方でした。
私が育った大泉学園には東映の撮影所があって、その近くに住む友人から「昨日高倉健を見た」「菅原文太を見た」などの話をわりと頻繁に聞けたものです。
「網走番外地」など「東映やくざシリーズ」は、大泉で撮影されたようでしたが、私はNHKしか見ない堅苦しい家庭に育ったため?残念ながら高倉健さんのヤクザ映画をほとんど見たことはありません。

高校生くらいのとき、映画「八甲田山」が封切られました。
明治時代の雪中行軍遭難事件が題材でした。当時高校生の私には、邦画よりも洋画が魅力に感じられ、映画「八甲田山」は映画館ではなく、後々テレビで見ることになります。
同じくテレビで見た「幸せの黄色いハンカチ」も感動しました。

苦難に耐える健さん、セリフのない場面で人の心を打つ健さん、そして、年輪を重ねても、はにかむ笑顔が素敵な健さんの新作が見ることができず残念です。

ご存じのとおり「八甲田山」では、二つの訓練部隊が雪深い青森の八甲田山を縦断します。北大路欣也さん率いる200人を超える大隊は、悪天候で命令系統が乱れて隊員が混乱し、大参事になったのに対して、健さん率いる30人ほどの小隊は、十分な事前準備をしていたため、困難を乗り越え無事生還しました。

このあたりは、組織が大きくなるとメンバーに安心感は生まれるものの、逆に危機感覚が鈍くなり、大事な判断が遅れる企業組織にも通じるところがあります。
私たちの組織作りの良い題材になるのではないかと思う次第です。

さて、親戚が青森におり私も八甲田山に行ったことがありますが、確かに5月でもスキーができるほど冬は雪深いところです。
一方、夏は観光地として気持ちの良い場所で、山麓にある「酸ヶ湯温泉」そして、十和田湖へ向かう「奥入瀬渓流」などはお勧めのスポットです。
八甲田山への旅は時期や準備を間違わなければ、決して恐ろしい場所ではありません。

人生も組織も、安全に歩むには、先を見据えた危機管理が大事だと考えています。


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