2008年3月5日水曜日

働き方の格差

最近読んだ週間ダイヤモンドで掲載された伊藤忠商事会長の
丹羽宇一郎さんの談話から。

中小企業に目を向けなければ、日本の労働環境は改善しない。

全国540万事業所のうち、従業員が100人を超える大企業は
わずか1%。

残り99%は中小企業だ。

従業員20人以下は実に90%を占めている。
労働者数にしても、87%は中小企業で働いているという。

この統計から、何を読み取ればよいのだろうか。
中小・ベンチャーが多数で、そこでの働き方が日本の実態なのだ。

起業というハードルを越えて経営をしている中小企業経営者は、
働くマインドは高く、個人としての生産性が高い人種であるはずだ。

プロダクト・資金、そして良い人材を活用できれば、新しいサービス
を提供し、世の中にインパクトを与えていくことだろう。

一部の大手だけ見ていては、現状はわからない。
中小・ベンチャー経営者は今、我慢の時だけれど、日本の経済を
支えているという気概を持って頑張りましょう。

2008年3月4日火曜日

季節は巡る

3月に入り暦の上では春になったが、まだまだ寒い日が続き、
黄砂も舞うなど気候は不安定。花粉症の人には憂鬱な時期
との事。学生は卒業を控え、企業では期末の人事異動もあり、
人の気持ちは実に不安定な季節である。

景気も大分怪しくなってきた。
最近の株式相場からは、特に新興市場企業が正念場を迎えて
いるのが見てとれる。上場後の次なる成長戦略がなかなか軌
道に乗り切らない、という話をよく聞く。
確かに上場達成後に子会社を上場させることや、ファンドを
介在させた投資戦略など、予定していたスキームが通用しな
くなってきたことも原因の一つかもしれない。

当然ニッチ戦略で突破口を開き、あとは市場占有率を確保し
ていく作戦だが、どんな市場も流行の足が速いだけに、一企
業では大胆な投資戦略が打ち難いようだ。うま味のありそう
な分野には資金に余力のある企業がこぞって参入してくるこ
のご時世。長期に安定成長されることの難しさを感じる。

中小企業がのし上がるのは容易ではない。今は地道に一番強
い部分で戦っていくのが正攻法だろう。3歩進んで2歩下がる。

しかし、
最近全てに「供給過剰」と感じるのは私だけだろうか。
サービスやモノの、量と機能がもっとシンプルにならないだろう
か。モノは飽きるし、走り続けると人も疲弊してしまう。

「自然」から学ぶという点では、季節は過ぎ去っても再び
やってくる。陰陽のごとく寒さの次には暖かさが来る。

季節は巡るのだ。
暑さ寒さに備え、地道な準備を怠らないことが大切だと思う。
慌てたところで自然のリズムには勝てないのだから。