2010年4月26日月曜日

ビルの谷間の定食屋

先日、中規模会計事務所の経営者とお酒を飲みながらお話を
させていただいた中で、「どんな事務所を目指しているのですか?」
という質問を投げ掛けてみました。

その先生は見るからにインテリで、とてもジェントルマン。
プラダやシャネルが似合いそうなスマートな方です。
公認会計士を主体とするシャープなコンサルティング会社を目指して
いるというような答えを予想したところ、

「ウチの事務所は高層ビルの谷間で営む定食屋みたいなものですよ」
という意外にベタな答えが返ってきました。

言葉の主旨は、大規模事務所を目指さず、大手事務所が敢えて入
ってこない、かといって普通の会計事務所では扱えない特化した分野
で一番になるという思いを伝えたかったのでしょう。

通常の法人税務監査のクライアントの数は、事務所規模の割には
多くなく、新規の営業もそれほど力は入れていないようです。

一方、事務所スタッフの有資格者率も高く、得意分野に関しては、
上場大手と提携し、プロジェクト案件のコンサルティング業務が拡大し、
日本全国というフォールドでビジネスチャンスを得ているようでした。

更に聞くと、その特化した分野に注力している会計事務所は全国でも
3社くらいしかないとの事。
だからこそ、社員一人当たりの生産性が2000万円を優に超えているの
だと納得しました。
恐るべし定食屋。
弱者が生き残っていくには、事業テーマ絞ることが必須であることはよく
言われますが、今までやってきたことを切り捨てるのには勇気がいる
ものです。

仕事では、キャビネットの中の使わない資料を捨て、
家では、この冬着なかった洋服や使わなくなったキャンプ用品を捨て、
頭の中は、常識だと思い込んでいた「こだわり」を捨て、
「強み」とすべき事に集中したいと考えています。

GWは何処も混みそうなので、掃除週間にしたいと考えています。



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