2019年1月20日日曜日



新橋演舞場の2019年新春歌舞伎公演に行きました。

歌舞伎役者さんたちの立ち振る舞いは凛々しく、
舞台道具も色鮮やかで、日本の伝統芸能を堪能する機会となりました。

市川海老蔵さんと息子の勸玄くんがそれぞれ団十郎、新之助を襲名する
こととなったタイミングたったので少しミーハー気分でしたが、他にも
中村獅童さんなど有名どころなど大勢の歌舞伎役者さんが出ていました。
 
意味が分かりにくい独特な台詞回しはイヤホンで解説を聞き、筋書の
パンフレットを読みながら内容を理解しました。

舞台は三作をそれぞれ3040分くらい、休憩時間には本来の意味での
幕の内弁当を体験しました。

 

第二話だったか、海老蔵さん扮する江戸の町を仕切る口入れ屋の親分と、
それを疎ましく思う武家との抗争の話がありました。

殺されると分かっていながら和睦のためと武家屋敷に招かれ、妻と子
(勸玄くん)と別れて単身乗り込む男気ある親分の悲劇の物語です。
 

さて、“口入れ屋”とは人材斡旋業です。

時代考証として、徳川幕府が江戸に計画都市を作り、当初は多くの仕事
が生まれたものの、町作りが落ち着くにつれ仕事が減り、仕事を探す人
に斡旋する稼業が出現したようです。危ない仕事や人身売買まがいの
斡旋も盛んになり、口入れ屋はイメージの悪い稼業となりました。

人材斡旋業を営むにコンプライアンスが重要であることは当然の成り行
きなのですが、現代において人材サービス業は仕事にあぶれた人のみが
利用するものではなく、変化するビジネス社会を生き抜くための社会
インフラになっています。

 

建設需要が一服した庶民と、江戸幕府による平和な世の中になるにつれ
戦う相手が居なくなった武士が、うっぷん晴らしで抗争に発展する
構図があった模様です。

 

同じように、東京オリンピック需要が落ち着いたら、果たして仕事が
減るのでしょうか?

一時的にはあるかもしれませんが、少子高齢化により就業人口が減る
見込みですから、失業者が溢れることは無いでしょう。

 

ただし、以前通用した仕事のテクニカルなスキルが陳腐化するサイクル
は早くなる可能性があります。

会社の寿命より働く年数が長い時代が訪れると言われています。
長いビジネス人生のなか、スキルの見直しや学びなおしが必須と
なるでしょう。

 
一方、ポータブルスキルは時代を超えて通用するスキルです。

専門知識だけでなく、仕事の仕方や人との関わり方など組織で働く
うえでの基礎能力です。

 

「自分で考え決断し行動する実行力」や「チームで協力し合い成果を
出す協働力」などマネジメントやリーダーシップは、いつの時代でも
普遍的です。

 

効率化のためのITによる自動化や、AIを活用し長寿時代を暮らしやすく
することは自然な流れと思いますが、AIにより仕事が奪われるわけでは
ありません。仕事の仕方を変えれば良いのです。

 
人間の英知を結集することで、よりAI活用の効果が発揮されること
でしょう。

大事なのは現場力です。

対顧客、対社内の円滑なコミュニケーションを駆使し、仕事現場を深く
知り、何をどのように改善を進めていくべきか、判断できる力を身につ
ることが、長く活躍するための道だと考えています。
 
歌舞伎は江戸時代に始まった本来は大衆演劇です。
それが国劇となり伝統芸能となり、なぜ人の心を魅了しつづけている
のか・・・
 
歌舞伎は日本にしかありませんよね。
国際人になるためにも、日本のオリジナル商品に精通しておいて
損はないと思いますよ。
 
にわかファンより


税理士・公認会計士の転職相談、採用支援ならREX