2013年11月12日火曜日

ダイバーシティ

最近、ダイバーシティ(多様性)という言葉をよく聞きます。

私の世代でいうと今は昔の自動車(リアウィンドウに複数立っている電波を受けやすい)アンテナを想像してしまいます。 逆に若い人だとお台場の複合商業施設とか?? 現代的な使い方としては、お互いの相違を理解し尊重しあって生産性の向上など一つの目的に向かって協働する、というような意味合いでしょうか。

私を含めて日本人は基本的に同一民族で同一言語、そして同一教育により、同質的な考え方を好むような習慣が出来ています。人間関係において価値観が同じであることを重視しがちです。当然、結婚など家族になる人には同じモノを同じように美しいと感じたり、善し悪しの尺度が近かったりすると「価値観が同じでウレシイね」ということになります。一緒に働く場合も考え方が近くないと注意深いコミュニケーションを要します。しかし今後は価値観が同じという概念自体を考え直さないといけないかもしれません。 それだけ時代の移り変わりが早く、てわずかな年次の差でも経てきた環境が違い、モノの見方も違ってしまって当然とも思えます。ほぼ同じ年代の人としか話せない若い人がいるというのもこの辺りが原因のような気がします。

たとえば新卒の就職活動に関しても、狭き門(氷河期)と広き門が短期に繰り返されています。2000年以降でさえ、金融ビッグバン後の氷河期→リストラ終結後の採用拡大→リーマンショックで氷河期→アベノミクスで採用拡大・・・と、人の心を持て遊ぶような景気循環の短さで、就職時期は運としか言いようがありません。社会や組織を信じるか否かなど、その人の経験が大いに作用していることは理解できます。

一方、日本以外の国はどうでしょう。先日視察で行ったインドネシアでは、多民族、多言語、複数宗教であっても、国家として成り立っていました。今や欧州やアメリカでも多様性を受け入れることが国の成長に不可欠なのだと感じます。 今後日本人の若い就業人口が減って行くなか、企業もまさにダイバーシティ採用が求められます。考えを一致させる部分を明確にして、多様な人材を登用し教育していかないと組織を成長させることは難しくなります。 顧客に尽くし利益をいただき、お互いがHAPPYに暮らせるようになるために一生懸命に働くという価値観以外、年齢も男女も国籍も関係ありません。本当のコミュニケーション力というのは、話し方や聞き方の優劣ではなく、相手の考え方を受容してお互いに良い道を見つけられる能力なのではないでしょうか。 自戒とともに思いやりを忘れず、多様性に挑戦していきたいと考えています。

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