2009年10月26日月曜日

近頃の会計士採用事情

日経新聞で、今年の会計士受験合格者が監査法人への就職に苦戦
しているという記事が出ていました。

大手監査法人に勤める知り合いの会計士の方に聞くと、やはり新規
採用は去年の半分くらいに抑える方針との事でした。

上場企業そして外資系大手をはじめとして、監査法人のクライアントも、
この1年の急激な経営環境の変化で、大幅なコスト削減に動いています。
潜在需要は大きいものの、一時的には新規のM&Aも手控えているか
もしれません。

一方で、先月の日経では、国際会計基準を習熟した公認会計士を
増やしていく方針との記事がありました。

金融庁の方針で今後も公認会計士資格者を増やしていくことに変わり
ないものの、足元の経営を圧迫する人件費と余剰人員については、
悩ましい問題のようです。

2~3年前には、忙しすぎる監査法人から流出する若手会計士が随分
といらっしゃいましたが、最近は暇すぎる監査法人の将来に不安を抱いて
飛び出して行こうとする方の相談が多くなりました。

ただ、流出後の採用先も限定されており、採用環境は買手有利な状況
が出来つつあります。年収についても以前より相場は下がり、採用側
からすると、中期的には今が公認会計士採用はチャンスです。

ポテンシャルある若手会計士が年収を下げても幅広く経験を積める
環境を求めているのです。

ただし、日々の転職相談をさせていただく中、20代の公認会計士の方
には、余程転職の目的意識が高くなければ無理する必要はありません
とアドバイスしています。 まずはしっかりとした基礎をつけた方が良い
のでは、とお話する場合も多いです。

実際、会計やデューデリの実務力と、コミュニケーションやリーダー
シップなどのヒューマンスキルを兼ね備えた公認会計士資格者は
多くはありません。

本当に欲しい人材はいつも売り手市場。

雲の上は常に晴れている、ということでしょうか。

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